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国立大学O大学 研究センター教授 様より

 この度はリーガチェックありがとうございます。 大変参考になるコメントでした。 ありがとうございます。

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契約書作成のご相談

先日、あるお菓子の製造業の代表(Aさん)から受けたご相談です。

そこは、自社独自の製法を持ち、それを表す商号又は商品名が特徴の個人事業でした。

そのAさんのところに、Aさんの事業と商号又は商品名を買い取り、自社で製造したいというB社が現れました。

Aさんはご高齢なので自分の技術を承継してもらえると喜んでおられたのですが、B社の方は、急ぎでその事業を開始したいので、契約書等は作らず、問題が起こればその都度対応していけば良い、との考えでした。

しかし、Aさんには、独自技術や、価値のある商号又は商品名、それに今では作ることが難しい道具類がありました。

また、Aさんは、B社である程度働いた後、もう一度、自分でお菓子の製造をしたいと考えておりました。

さすがにAさんも何らかの契約書を作った方が良いのではないかと感じ、当事務所に相談されました。

営業譲渡契約書作成?

お話を伺ってまず思い浮かんだ契約書は、「営業譲渡契約書」でした(本件では会社による譲渡ではないので、「事業譲渡」ではありません)。

そこで、その営業譲渡契約書をベースにAさんの重要な権利である、独自技術、商号又は商品名、道具類、Aさんがまたお菓子作りが再開できることの4点をどのように保護していくかを考えました。

契約書と法律

Aさんは、個人事業主でお菓子の販売を店舗でしておりましたので、商法4条2項、1条より、商法の適用があります。

まず、商法16条には「営業譲渡人の競業避止義務」が規定されており、営業譲渡契約では、営業譲渡後20年間、Aさんは同一の営業が隣接する地域でできなくなる可能性があります。

ですが、同条は公序良俗のための規定ではないので、強行規定でなく、任意規定と理解できます。

とすると、この規定は契約書上で明確に定めることにより、適用を排除できるので、Aさんは競業避止義務を負わず、お菓子作りは再開することができると考えました。

しかし、問題は、商号又は商品名でした。

契約書で如何に権利を保護するか

ここで、商号とは、「経営主体を表象する名称」を言い、Aさんは商品名で取引もしていましたので、商品名が商号にあたる可能性があったのです。

仮に、商号にあたるとすると、商法15条1項により、営業とともに譲渡する必要があります。

とすると、いったんB社に譲渡し、Aさんが辞める時に商号を返してもらうためには、再度、B社からAさんに営業譲渡契約を締結する必要があり、これでは、B社の事業を途中解体するのと同じことですので、B社が納得するはずがないのは明白でした。

ライセンス契約書作成?

では、Aさんの商号をB社に使用許諾する、ライセンス契約を営業譲渡契約とは別に締結すれば良いのではないかと考えました。

ここで、商法14条にはいわゆる「名板貸し」という商号の使用許諾に対する条文があります。

この条文は、商号を貸した者が、借りうけた者の債務を連帯して負う場合があることを規定しています。

これでは、お菓子作りを再開したAさんが、不測の損害を被る恐れがあります。

ですが、この規定は、商号を信頼した第三者を保護する規定ですので、表見法理に基づくものですので、適用を回避する方法があると考えました。

判例に基づく契約書の条項

この点で参考になるのが、「赤帽事件」と呼ばれている、東京地方裁判所で平成2年3月28日に下された判決です。

詳しくは、他に譲りますが、要約すると、借りた方の取引であると明確に認識できる名称に少しアレンジすれば、本規定の責任を負わない旨の判決があります。

ですので、契約書上でこの判例の基準を示せば、Aさんの権利は保護できると考えました。

ところが、B社がこの名称のアレンジを拒みましたので、ゼロから契約内容の検討をしなおす必要が生じました(また、営業譲渡では、Aさんの事業全てを包括して譲渡しますので、道具類の所有権もB社に移転してしまうという問題もあり、これも契約上回避する必要もありました。)。

3種類の契約に分割

ここで、Aさんの商号又は商品名を商標登録し、商標のライセンス契約と、AさんのB社への技術指導のための労働契約と、道具類の使用許諾契約、の3種類の契約に分割することを思いつきました。

このようにすることで、Aさんの商品名はAさんに帰属し、道具類の所有権もAさんにありますので、Aさんの重要な権利は保護されますし、B社としましても、Aさんの独自技術を承継し、事業を続けることが可能となります。

契約書作成後のAさん

結局、上記の契約をAさんとB社で締結することになり、独自技術の流出回避についての条項等を入れつつ、無事、両者の契約は実現し、現在でも何の問題も起こることがなく、仲よく事業をやられております。

ご相談をお受けした時は、契約書作成にあまり前向きで無かったAさんですが、現在、冷静に考えると契約書を作成し、自分の重要な価値や権利を保護していて良かったとおっしゃております。

私個人としましても、仮に契約書を作成していない、又は、専門家でないところに作成依頼なされて、簡単に「営業譲渡契約書」を形だけ作られていたとしたら、あとで、商品名の帰属、や道具類の所有関係、辞めた後の事業の再開等で、紛争が起こることは容易に想像できますので、本当に良かったと思っております。

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