海外企業との取引では、相手企業の実態が日本以上に見えにくく、情報の非対称性が大きなリスクとなります。その中でも特に重要なのが、決算書の読み解きです。
日本ではPL(損益計算書)とBS(貸借対照表)だけを確認して安心してしまうケースが多く見られます。しかし、粉飾決算はPLとBSだけでは見抜けないことが少なくありません。
企業の本当の姿は、利益ではなくキャッシュの動きに表れます。PLで利益が出ていても、実際にキャッシュが入ってきていなければ企業は倒れます。粉飾決算の多くは、売掛金や棚卸資産を膨らませることで利益を“作る”手法が用いられます。
その結果、売掛債権や棚卸資産が急増し、営業キャッシュフローが大幅なマイナスとなるなど、異常値がキャッシュフロー計算書に現れます。PLが黒字でも営業CFがマイナスであれば、粉飾の可能性が高く、注意が必要です。
粉飾決算の可能性を短時間で判断するためには、以下のポイントが有効です。
・営業キャッシュフローがマイナスである
・売掛債権が不自然に増加している
・棚卸資産が急増している
・PLの利益とキャッシュフローの動きが一致していない
これらの兆候が複数見られる場合、財務の健全性に重大な疑義が生じます。
国際取引では、国や地域によって会計基準や情報開示の質が大きく異なります。そのため、キャッシュフロー計算書を確認するだけで、危険な取引先を早期に見抜けることは大きな武器となります。
未回収リスクは企業にとって致命的な損失につながるため、CFチェックは海外ビジネスにおける最も強力なリスク管理手法の一つです。英文契約書専門事務所であるGoldenWillerは、財務分析と契約書作成を通じて、企業の海外展開と国際ビジネスの安全性向上をサポートします。
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